|
復元 阿国歌舞伎 |
〜歌舞伎発祥400年〜
|
制 作 趣 旨
|
関西楽劇フェスティバル協議会
|
ことし2003年は歌舞伎の歴史にとって記念すべき年と言ってよいでしょう。すなわち出雲の阿国が慶長8(1603)年に、京都の地において歌舞伎踊りを催したことをもって本邦歌舞伎の嚆矢とするのですが、本年はこのことから歌舞伎発祥400年という節目にあたることとなっているのです。
関西楽劇フェスティバル協議会では、歌舞伎発祥の地であります京都鴨川の四条河原の現地において「復元 阿国歌舞伎」を上演します。可能な限り原態に忠実な形で阿国歌舞伎を復元上演して、人々に歌舞伎芸能というものが誕生した歴史の現場のありさまを目の当たりにしてもらい、その斬新でエネルギッシュな芸能が生成発展していく状況を追体験し体感してもらうこと、そしてそのような経験をふまえて現代の楽劇を創造していく方向性を探究すること、それがこの記念すべきイベントの目的であり課題なのです。
このような制作趣旨に基づいて関西楽劇フェスティバル協議会では、その発足当初から2003年に鴨川四条河原において阿国歌舞伎の復元上演を実現することを目標として、鋭意準備を進めてきました。
そしてさまざまに検討を重ねた結果、楽劇学会が数多くの専門家を集めて1994年に復元を試みた上演作品が最も信頼に足るものであるとの結論に達し、今回の公演ではこのシナリオを基礎に採用しています。そして阿国研究の第一人者、小笠原恭子氏に脚本を、古典舞踊の復元考証において高い評価を得ている野村万之丞氏に演出を委嘱して、それを三場構成に発展させたものが今回の「復元 阿国歌舞伎」です。
このような観点に立って制作された今回の公演が、学術および芸術文化の面において歌舞伎認識の深化発展に寄与するとともに、京都・上方および日本の伝統的文化全般の復興につながっていくことを深く願うところです。
|
[スタッフ] |
総合演出 | 野村 万之丞 |
台 本 | 小笠原 恭子 |
舞踊演出 | 春風 ひとみ |
音 楽 | 高桑 いづみ / 泣Rースケ事務所 |
ややこ踊考証 | 須藤 武子 |
照 明 | 中川 隆一 |
衣 裳 | 江木 良彦 / 古閑 久実子 |
演 出 部 | 藤原 留香 / 伊野 眞紀子 |
舞台監督 | 梅澤 秀次 |
時代考証 | 小笠原 恭子/ 笠谷 和比古 |
監 修 | 服部 幸雄 / 横道 萬里雄 |
会場設営監督 | 安井 正喜 |
舞台制作 | ひかり装飾 |
衣裳協力 | 松竹衣裳 |
小 道 具 | 鞄。波小道具 / 出雲めのう細工伝承館 |
大 道 具 | 褐団往来 |
音響技術 | 井久保 和雄 |
照明・音響技術 | 泣Cンパクト |
画像制作 | 日本データネット
|
制作統括 | 関西楽劇フェスティバル協議会 |
|
[出演者] |
出雲の阿国 | 花柳 和彩紀 / 麻生 あくら |
名古屋山三 | 大沢 健 |
猿 若 | 池乃 めだか |
茶屋のおかか | なべ おさみ |
茶屋の亭主 | 小笠原 匡 |
お 菊 | 麻生 あくら / 花柳 和彩紀 |
黒 衣 | 田中 利花 |
遊女かぶき太夫 | 日下 由美 / 花扇太夫(市民参加) |
老 婆 | 菅原 香織 |
阿国一座の女 | 花柳 和まい香 / 全 明華 / 朴 志順 / 旭 七紗 |
見 物 人 | 友吉 鶴心 / 山口 幹 / ドゥ・ヴォス・パトリック / サミュエル ・ンフォー・ングア / 市民参加 |
|
[囃子方] |
太棹・三味線 | 田中 悠美子 / 鶴澤 三寿々 / 杵家 七三 |
笛 | 荒井 貴子 |
小 鼓 | 藤舎 花帆 / 島村 聖香 |
大 鼓 | 堅田 昌宏 / 望月 寿文 |
太 鼓 | 和田 啓 |
|